パフォーマンス
Performance

赤ちゃんは月齢によって、全然違います。首が座っていない抱っこされている子や、地面に寝転んでいる子から、お座りだけできる、ずり這いができる、はいはいができる、
歩ける...。
あらかじめ、どの月齢の赤ちゃんが何人くらいいるのかを把握しておき、上演が開始したら、空間のどこに、どの月齢の赤ちゃんが、どんな状態でいるのか、演技をしながら常に把握しておく必要があります。
ーーー赤ちゃんがより豊かなパフォーマンス体験ができるように心がけることが大切ーーー
振付が決まっていても、赤ちゃんに届かないと意味がありません。
振付はテーマの中で即興で、柔軟に変化させパフォーマンスをする必要があります。
寝転んでいる子や抱っこされている子には、
目にうつる範囲が演技エリアになります。
座っている子には、広範囲の演技エリアがとれる。
また、赤ちゃんとの距離を測りながら、自分の身体のどの部位での、どの動きが有効に届きそうかを考えながら演技をします。
パフォーマンス中に、必ず他のパフォーマーがどの位置で、どの赤ちゃんに、どんなパフォーマンスをしていたかを把握していく必要があります。自分がその赤ちゃんに対した時に、前にいたパフォーマーと動きが似ていたら、赤ちゃんも退屈だし、赤ちゃんの経験値が乏しいものになってしまう。
より豊かなパフォーマンス体験を赤ちゃんにしてもらう為には、なるべく違う質感やリズム、身体の部位などで演技を行う必要がある。
パフォーマー自体のスキルや即興力、表現力が豊かであればあるほど赤ちゃんのベイビーシアター体験も豊かで実りの多いものになるので、パフォーマーは常に自分のスキルの精進が必要である。
ーーー赤ちゃんの興味をひくパフォーマンスとは?赤ちゃんは嘘の演技は退屈!ーーー
まず、赤ちゃんのアイキャッチを取りに行くことが大切。そして、赤ちゃんの興味をひけたら「今だ!」と
いう感覚です。
赤ちゃんの興味がひけている時が、1番パフォーマンスが赤ちゃんに有効に届く時。
赤ちゃんが見ている限り、こちらから意識を切る(視線を切らなければいけない状況になっても、身体のどこかの意識が向いていればOK)のはNG。
赤ちゃんの興味を引き続けて、なるべく長くパフォーマンスを見てもらえるように、身体の表現している部位を変えたり、速度や距離感や背景、オブジェを利用するなどして変化をさせる。
赤ちゃんのいる場所と状態、パフォーマーや観客の大人のいる場所と状態など常に把握しながら、自分自身も常に、目の前の人や音、空間に好奇心を持ち、
パフォーマンスの原動力となる気持ちの衝動を切らさない。
赤ちゃんが興味を惹かれることは、目の前にいる人が興味を持っていることです。
パフォーマーは赤ちゃんの前では真っ向正直でいること!
赤ちゃんは、嘘の演技はすぐに見抜いて、興味を失います。
常に世界に対して興味を持ち、広い視野で心を開き、自分の気持ちに嘘のない身体で、
赤ちゃんの前でパフォーマンスをすることが何より大切。
それは赤ちゃんに見せたい、大人の世界への向き合い方、大人の他者への向き合い方であると思います。